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『純粋理性批判』上巻200頁付近。

カントの『純粋理性批判』を少しずつ読んでいる。今日の読書箇所は岩波文庫版上巻の200頁あたりで、先験的図式について論じてある。先験的図式とは、がんらい感性的なものでない悟性のカテゴリーが、感性的なものと関係しうるのはなぜなのかという問いに対するカントの解答であり、感性の捉える対象と悟性のカテゴリーとを架橋する概念である。先験的図式は量をもち、その量は数で表される、という所まで読み進めることができた。例えば「線分」を考えるとき、私達はそれを、定規で実際に引いてみなければならない。線分を定規で引いて図示してみることにより、感性的な対象は具体化され、そこに悟性のカテゴリーを適用する素地が用意される。先験的図式とはつまり、抽象的な対象を具体的に認識するための道具立てのことである。定規で引かれた線分が一定の延長(長さ)を有するように、先験的図式は定まった量をもつ。その量は、線分の部分がすべて同種であることからして、数で表すことが可能である。上巻200頁付近の論述を要約すれば大体こんな感じとなるのだが、それにしても面白い。読んでいてわくわくする。このささやかな感動を、他者の気持へと届けたい。読書会の構想は、そのためにある。